バーチャルキャストの利用規約を解説【商用での利用も可能です】

投稿日:2019年7月18日 更新日:

バーチャルキャストの利用規約では商用利用も可能って本当?
アカウント登録は不要・動画の配信先の規約にも注意って本当?
使用するアイテムの個別の許諾範囲にも注意って本当?
こんな疑問に答えます。

僕はVRoidで漫画が作れるiPhoneアプリComicamを開発して公開中です。
そんな僕が解説していきます。

バーチャルキャストの利用規約を解説【アカウント登録は不要・商用利用も可能です】

バーチャルキャストの使い方についてはこちらの記事で解説しています。
» バーチャルキャストのやり方を解説【キャプチャで放送・機能も豊富】

筆者の考えで利用規約をまとめていきますが、引用先の原典もご確認いただくことを推奨します。

バーチャルキャストの商用利用は可能です

  使用方法  (利用規約で認められる範囲内での利用)
個人  商用での利用 無料
非商用利用 無料
法人  ・自社の商品やサービス等と組み合わせて販売する場合
・動画配信サービスで収益を得る目的で本サービスを利用する場合
エンタープライズパッケージの利用が必要
(個別契約が必要)※
それ以外 無料
https://virtualcast.jp/term/、https://virtualcast.jp/blog/category/news/を元に個人の見解で執筆時点(2019年7月18日)の情報で作成。
規約の解釈に誤りがあったり今後規約が改正されていう可能性はあるのでご了承ください。
※2019年7月29日付改定予定
新しい利用規約ページはhttps://corp.virtualcast.jp/terms/

商用での利用は可能

Q. 商用での利用は可能ですか?また、料金はかかりますか?
無料で使用することができ、利用規約で認められる範囲内で商用・非商用問わずご利用いただけます。
https://virtualcast.jp/faq/より引用

商用利用は可能とシンプルに書いてあります。

利用規約で認められている範囲は全部読んで確認しよう

利用規約は結構長いので全部読んで総合的に把握する必要があると思います。
まず例えば、わいせつ・誹謗中傷などの禁止事項が書かれているのでそこは守らないといけないということですね。

当然だが知的財産権までは使用ユーザーのものにはならない

第7条 知的財産権
本アプリに係る著作権及び本アプリから提 供又は取得される画像、文章、情報等その他一切の知的財産権(利用者自らが創作したものを除き、以下、「本知的財産権」)は、 運営会社又は運営会社に本アプリの利用に関する権利を許諾した第三者に帰属するものとし、本知的財産権の利用条件は、別途運営会社が提示するガイドライン等に準じ ます。
本利用契約による利用者への本アプ リの利用許諾は、本アプリに係る権利の利用者に対する何らの権利移転等を意味するものではありません。
なお、本アプリを通じて外部サービスと連携して配信された映像等の本知的財産権は、当該外部サービスの利用規約・条件等に準ずるものとします
https://virtualcast.jp/blog/wp-content/uploads/2019/07/b1d035e3bed8d112d5a89c34e07020b3.pdfより引用

商用利用はしていいけど知的財産権は使用ユーザーのものにはならないということですね。

知的財産権とは権利の総称

この法律で「知的財産権」とは、特許権、実用新案権、育成者権、意匠権、著作権、商標権その他の知的財産に関して法令により定められた権利又は法律上保護される利益に係る権利をいう。
知的財産基本法(平成14年法律第122号)- 2002年制定
https://ja.wikipedia.org/wiki/知的財産権より引用

知的財産権は様々な種類の権利のを総称したもので各国の法律によってそれぞれ定義されています。
この部分まではユーザーは権利主張できないよってことで、わりと普通のことと考えていいのかなと思います。

法人での商用での利用に条件が追加

2019年7月29日付で法人での商用利用について改訂される予定とのことです。

法人の利用者のうち、本サービスと自社の 商品やサービス等と組み合わせて販売する 場合や、動画配信サービスで収益を得る目的で本サービスを利用する場合には、エン タープライズパッケージをご利用ください。
エンタープライズパッケージを利用するには、本利用規約の同意に加えて、別途 運営会社との契約(以下「個別契約」といい ます)が必要となります。
個別契約と本利 用規約と異なる定めが規定された事項については、個別契約が本利用規約に優先して適用されるものとします。
https://virtualcast.jp/blog/2019/07/01-kiyaku/より引用

つまり法人格でバーチャルキャストで動画配信サービスで収益を得る目的で利用する場合は個別契約とのことです。
その金額についてはオープンにはなっていないようです。

アカウント登録は不要です

第2条 アカウントについて
本アプリのご利用に関して、原則としてアカウント登録は不要です。
ただし、外部サービスを通じて動画配信等を行う場合は、当該外部サービスのアカウント登録が求められる場合がございます。
https://corp.virtualcast.jp/terms/より引用

ニコニコのアカウント登録すら必要ないのは太っ腹ですね。
ちなみにVRChatはプレイする際にアカウント登録してログインする必要があります。

他人に動画をリミックスされるかどうかは動画の配信先による

バーチャルキャストで多くの人が配信ツールとして使用しているのはニコニコ生放送です。
もしニコニコ内で配信したとしたら他作品を利用して子作品を作られる可能性はあります。
これがニコニコのデメリットのようでメリットでもある特色ある文化だと僕は思います。

コンテンツツリーの登録なしでニコニコ内で勝手に使われていた場合への対処も以下に書かれています。

作品を利用されているが子作品登録されていない
作品投稿の際に、元作品を親作品として登録するよう推奨していますが、投稿者が、自分の作品を親作品として登録するよう誰かに強要することはできません。
自分の作品が望まない形で第三者に使われていた場合、権利保有者として権利侵害申立できます。
作品を投稿している各サイトの削除申請窓口から、必要事項を記載の上、権利侵害申立をしてください。
運営事務局は申請内容を確認し、権利保有者であることが確認できた場合、適切に対処します。
https://qa.nicovideo.jp/faq/show/535?back=front%2Fcategory%3Ashow&category_id=414&page=1&site_domain=default&sort=sort_access&sort_order=descより引用

バーチャルキャストの利用規約でさらに知っておきたいこと【個別の許諾範囲にも注意】

バーチャルキャストでよく使うシードオンラインの利用規約

 項目 注意ポイント
アイテム投稿をしたアイテムの利用範囲 ・本サービス上、及び第三者サービス上での利用のみが可能
・ダウンロードすることはできない
・当該アイテムのプログラムコード等の確認もできない
公開アイテムの注意点 アイテム投稿したユーザーの公開設定に従い利用が困難になる可能性がある
アイテムの知的財産権等 作成したユーザーに帰属
利用促進、広告、宣伝、システム改良、メンテナンス、研究開発などで使われることはありえる

https://seed.online/static/termを執筆時点で参照し筆者の考えで要約し表を作成

バーチャルキャストでのアイテムが置いてあるシードオンラインの規約の注意点をピックアップしてみました。

シードオンラインのアイテムは内部利用のみ

アイテムは他に持ち出すことはできないです。
動画を配信できるのが主目的だと思うので十分だと僕は思います。

ニコニ立体とシードオンラインの違いは使用できる範囲が違う

ニコニ立体でも3Dオブジェクトのアップロードは可能です。

利用者は、本サービスにおいて投稿するコンテンツに関し、以下の利用条件をその投稿時に設定することができます。
利用者が投稿したコンテンツは、当該利用条件のもとで、他の利用者を含む第三者によって利用されることになります。
ニコニ立体 利用規約
https://3d.nicovideo.jp/ruleより引用

ニコニ立体もアップロード者が利用条件を設定できるのはシードオンラインと共通です。
ただ利用範囲にVRChatなど外部サービスを想定して配布できる点が違うと思います。
また、ニコニ立体にもコンテンツツリーの設定項目が存在します。

バーチャルキャストでよく使うシードオンラインの設定できる許諾範囲

アイテムを公開するとどうなるか

アイテムを「公開」するとどうなるのか知りたい
アイテムの情報が、インターネット上で誰でも閲覧できるようになります。
https://seed.online/static/faqより引用

F&Qのページにはこれしか書いていないのですが、実際に公開すると「他のユーザーは公開されたアイテムを取り込んで利用することができるようになる」と書かれています。

アイテムを公開した時点で他のユーザーも使えるようになるってことですよね。
他人に使って欲しくない場合は投稿時に「自分にのみ表示」を選べばいいと思います。

またVRMファイルの場合は許可・不許可のmeta情報がアップロードする際に必須になっています。
meta情報大事ですね。

アイテムを有償で売ることができるのか

ストア機能のリリース時期について知りたい
今秋~今冬を目指して開発中です。もうしばらくお待ちください。
https://seed.online/static/faqより引用

ストア機能の予定もあるようです。

今後も変わっていく可能性はあります

今後も業界の変化に合わせて変わっていく可能性は高いかなと感じます。

というわけで今回は以上です。
理解に時間がかかったのですがニコニコ文化圏で自由に使えるのは一つの魅力なのかなと思います。

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