VIVEのトラッカーを解説【設定から体への固定方法まで+応用技】

投稿日:2022年4月8日 更新日:

VIVEのトラッカーを解説すると設定ではUSBハブがほぼ必須で1つずつ慎重にペアリング作業した方がいいって本当?
VIVEのトラッカーを体への固定方法は専用のベルトが手軽で安定しておすすめって本当?
VIVEのトラッカーの応用技としてバーチャルキャストやVRChat以外でもUnityで自作アプリ開発も可能って本当?
VIVEのトラッカーの3.0版は2018版よりサイズとUSB3.0対応が主に違う点って本当?
こんな疑問に答えます。

僕はVRゴーグル3機種を使っていてVRoidで漫画が作れるiPhoneアプリComicamを開発して公開中のプログラマです。
そんな僕が解説していきます。

VIVEのトラッカーを解説【設定から体への固定方法まで】

VRゴーグルのHTC Viveで全身トラッキングができるトラッカー(2018年モデル)を解説していきます。

VIVEのトラッカーのデザインはシンプルで大判焼きサイズです

直径9cm程の大判焼きサイズ。
こちらの平らな面はゴム素材で滑りにくいです。
ただ少しホコリとかが付きやすいです。

おもて側はVIVE本体と同じツルツルの質感。
青い部分がスイッチです。
LEDの色で今の状態がわかります。

VIVEのトラッカーのLEDの色の意味

LEDの色
(ステータスランプ)
意味
(補足説明)
電源がON状態/バッテリー十分
赤(点滅) バッテリーが少ない
青(点滅) ペアリングしてる途中
接続中(付けた瞬間)
電源がOFF状態/バッテリー十分(USBケーブルは接続中)

慣れるまで少しわかりにくい印象。
ようは「緑になるまで待たないとダメ」ってことですね。
なかなか緑にならない時はペアリングの設定を疑ってやり直してみた方がいいです。

VIVEのトラッカーの仕組み=位置情報を送るセンサー

トラッカーの仕組みは簡単に言うと「位置情報を送るセンサー」でいいと思います。

トラッカーがベースステーションから隠れないように注意です。
ドングルと呼ばれる受信機をUSBで繋ぐ作業も必要です。

VIVEのトラッカーのドングルを配線して準備しよう=USBハブが便利

ドングルは15cm以上の間隔が推奨されています

VIVEサポートの解説を参考に段ボールで簡易的なUSBケーブルボックスを作ると便利です。

穴をあけてUSBケーブルを通しドングルを固定しました。

間隔が15cmもいってないですがこれで僕の環境では今のところいい感じです。

USBハブや延長ケーブルがあるとスッキリします(ほぼ必須かも)

僕が使っているのはエレコムのUSBハブです。

それにこのAmazonのUSB延長ケーブル3mを繋げてます。

エレコムのUSBハブなら7本も刺せるので便利。
電源も付いてます。
充電する時や有線で繋げたくなった時にも使えますね。
全端子がUSB3.0対応とかなってくると価格が高いですがUSB2.0でも十分のようなのでこれがおすすめ。
» 参考:A. VIVEトラッカーは有線でパソコンに接続し、ご利用いただけます

VIVEのトラッカーをペアリングしよう→1つずつ慎重にやるのがおすすめ

トラッカーとUSBドングルを初期設定していく作業が「ペアリング」です。

めんどいけど1つずつ慎重にやるのがおすすめ

僕が適当に全部一気にやったら混線してしまって上手く機能せずに失敗しました。
なのでドングル1つに対して1つのトラッカーを慎重にペアリングしていくのがおすすめです。

SteamVRの小さなウィンドウのアイコンからペアリング画面を開く

SteamのVR画面を立ち上げたら出てくるこれです。
スイッチONなら色が付くので判別しやすいです。
クリックして「トラッカーのペアリング」を押します。

手に持つコントローラの画面が出た場合は「他のタイプのコントローラをペアリング」を押します。

トラッカーを選択します。

システムボタンを指示通り押し続けます。
体感で7秒くらい。わりと長め。

この次に「コントローラがタイムアウトしました」とエラーになってしまうことが多いです。
何回かやってもダメな場合はドングルはそのままでトラッカーをUSBケーブルで直接にPCと繋いだ方が早いです。

直接にUSBケーブルで繋ぐとこのように成功しました。

管理画面でトラッカーの役割=体の部位を選択します

小さなウィンドウの左上から「設定」→「コントローラ」→「VIVEトラッカーの管理」と進みます。

トラッカーの役割タブを押します。

左足・右足・左肩・右肩・左肘・右肘・左膝・右膝・腰・胸…などから該当する部位を選択します。

マスキングテープやステッカーでしるしを付けよう

識別しやすくなります。

1つ成功したらドングルのケーブルを外して次に行こう

成功したやつのドングルを外しトラッカーの電源も切りましょう。
それから2個目のドングルを同じように作業していきましょう。

混線しやすいので1つずつやるのがおすすめです。

全部が接続状態になったらOK

このようにメニューに青く表示されたらOKです。

Viveのトラッカーの使い方→まずは体に付けて準備しよう

ペアリングが済んだら実際に体に付けていきましょう。

体に付けてみよう

足や頭に固定します。

体に付けるパターンはいくつかあります=王道の7つがいい感じ

VRoidなどの人型モデルを動かしたい場合の王道は7つ
腰・右足・左足・右膝・左膝・右肘・左肘
かなと思います。
バーチャルキャストのヘルプでもこれがおすすめされていますね。

使用したいゲームや開発するツールによってトラッカーの使い方は自由だと思います。
1つのエリアでトラッカーは最大で11台で推奨は9台(手のコントローラ2台は別)と公式の資料には書かれていますね。

ベルトはしっかりしたものがおすすめ=わりと動き回る

買ったのはこれ

ちょい高いかなと思ったんですが暴れたりしてもしっかり固定されててクオリティはいいです。
ただ両膝用の2つのベルトが足りないです。

ベルトは自作も試したけど安定させるのは意外とむずいです→1/4インチカメラネジ

トラッカーのネジ穴はカメラの三脚と同じ「1/4インチカメラネジ」(1/4-20UNC)です
» 参考:1/4インチカメラネジとは(サンワサプライ)

ホームセンターでは「W1/4サイズ」はあまり売ってませんが「小ネジM3サイズ」も径は近いです。
» 参考:小ねじ規格(ネジクル)
1つ20円くらいで買ってきました。

100円ショップのゴムバンドで5分で簡易的に作ってみました。
やはりこれだと動いていると重みで傾いていってしまいますね。

なので素直に専用のストラップを買い足した方が激しい動きもできていいかなと思います。
(膝の部分はかなり長さ必要なので注意)

トラッカーを有線で繋げるのも可能です=でもわりとケーブル邪魔

ドングルを使わずにケーブルで有線で繋げるのも可能ですが…やってみましたが動きにくいです。
部屋が狭い場合はありかもですね。

トラッカーは充電も忘れずに

ドングルをその時だけ付け替えて充電場所にすれば十分かなと思います。
ファームウェアの更新もあるので結局ケーブルに繋ぐ必要はあります。

あとはVRアプリやゲーム内でどんどん使ってみよう

アプリごとに注意点はわりと違う感じです。

バーチャルキャストでのトラッカーの使い方

こんな感じでVRoidでもかなり綺麗になめらかです。
バーチャルキャストの設定画面で特にやることもないです。
トラッカーが関節から少しズレていてもわりと補正してくれる感じで綺麗に動きます。

バーチャルキャストで使うのが目的ならば買ったその日からトラッカーは満足に使えると思います。
みんなで筋トレ・ダンス・パラパラ・アクションも余裕で可能だなって感じます。

VRChatでのトラッカーの使い方

VRChat内でもトラッカーを使ってみたら報告します。

Viveのトラッカーでさらに知っておきたいこと【新旧の違い・応用技】

UnityでのVIVEのトラッカーの使い方

Unityでのアプリやゲーム開発でトラッカーを使う時の話です。

SteamVR Inpnutプラグインのトラッカーの設定の手順

現状は僕はSteamVRプラグインを使っています。
導入まではこちらの記事で書きました。
» SteamVR Pluginをダウンロードする方法【その後の作業の概要も紹介】

ざっくり簡単に言うとUnityにトラッカーの設定を導入していき
その座標の情報をFinal IKに紐づけてあげる流れという感触です。
深い話なのでこの記事ではここまでにしておきます。

この流れでUnityのVRアプリの開発やVRoidでのミュージックビデオやゲームやアニメの制作に繋げていけそうです。
» VTuberの作り方【準備から最後のアップまで10記事以上で解説】

XR Interaction Toolkitで設定していくのもよさそう

XR Interaction
Toolkit
SteamVR Oculus
Integration
HTC VIVE
シリーズ
Oculus Quest
シリーズ
VALVE INDEX
シリーズ
Windows
Mixed Reality

シリーズ
※空欄部分は調査中

VR開発はHTC Vive系列・Oculus Quest系列などすべての互換性を備えながら開発していくのが主流になりつつある印象です。
Meta社(Facebook)が強い流れは続く予感がします。

Viveのトラッカーの2018版と3.0版の違い=サイズとUSB3.0が進化

2018版 3.0版
画像
トラッキング対応 SteamVR™
ベースステーション1.0
及びベースステーション2.0対応 ※1
SteamVR™
ベースステーション1.0
及びベースステーション2.0対応
重量 約88g
※2
75g
(15%軽量)
サイズ 約95 x 95 x 40 mm
※1
70.9 x 79.0 x 44.1 mm
(33%小型化)
バッテリー寿命 約4.3時間
※2
7.5時間
(75%長持ち化)
FOV
(Field of View)
(視野)
270° 240°
同梱物 ・VIVE トラッカー(2018)
・USBドングル
・ドングルクレードル
・マイクロUSBケーブル
・VIVEトラッカー(3.0)
・ドングル
・ドングルクレードル(USB-C)
・USBケーブル(USB-C)
価格 Amazonリンク Amazonリンク
https://www.vive.com/jp/accessory/tracker3/、https://htcvive.jp/item/99HANL005-00.html、https://dl.vive.com/Tracker/Guideline/HTC_Vive_Tracker(2018)_Developer+Guidelines_v1.0.pdfより作成、(※1)自分で計測実測、(※2)右記から計算

3.0版はすごく小型化されサイズとUSB3.0が進化してますね。
今から買うなら普通に3.0でいいかなと思います。
ただ開発にあたって2018版だと絶対にダメかと言われればそうでもないかなと思うので僕は2018版バリバリ使っていくつもりです。

Viveのフェイシャルトラッカーの使い方

2021年発売のフェイシャルトラッカーでは口の動きを読み取れます。
トラッカーとはまた別物です。
» 参考:HTC VIVE フェイシャルトラッカー

Viveのトラッカーの価格はこちらでチェック

現在はViveのトラッカーの最新モデル(3.0)が購入できます。

というわけで今回は以上です。
トラッカーを付けてVRoidに変身するとマジで生まれ変わった的な新感覚で感動します。

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